肺がんに漢方薬や生薬は?

肺がんなんですね。治療は進歩しました。

私が医師になった当時、約40年前は、肺がんの治療は開胸手術しかありませんでした。小さな肺がんでも胸を切開して、比較的大きな創を作って、肺を切除していました。私もそんな大きな手術を多数経験しています。最近は、胸腔鏡手術が導入され、大きな創で行う手術は減少しました。胸腔鏡手術とは胸に複数の小さな穴をあけて、そこからカメラや器械を挿入して行う手術です。最近はロボット支援手術も行われています。私が医師になってからの40年で、肺の手術は本当に進歩したのです。

肺がんの手術不能例に対する対応も変化しました。局所進行肺がんや転移例は、昔は不治の病と思われていましたが、抗がん剤が進歩したのです。以前は肺がん、大腸がん、胃がん、乳がん、肝臓がん、膵臓がんなどの固形がんには抗がん剤は無効と思われていました。ところが従来型の殺細胞性抗がん剤の使用方法が進歩し、21世紀になり分子標的薬や免疫チェックポイント阻害剤も登場して、そしてそれらの組合せが工夫され、抗がん剤治療は本当に進歩しました。

肺がんのガイドラインは分子標的薬の進歩に合わせて毎年更新されるようになりました。がん細胞の遺伝子の異常(ドライバー遺伝子変異)を捉えることができれば、その遺伝子変異に則した分子標的薬が作製できる時代になったのです。そして分子標的薬の臨床応用は遺伝子異常が発見されてから数年でも可能になりました。がんの遺伝子検査の結果で使用する抗がん剤を決定する時代になったのです。またPD-L1というタンパク質ががん細胞の表面にあれば、免疫チェックポイント阻害剤が効果的なことも解っています。

免疫チェックポイント阻害剤はPD-1とCTLA-4の経路をブロックするものが臨床応用され、そして2018年にPD-1経路をブロックするオプジーボを開発した本庶佑先生がノーベル賞に輝きました。その年から「免疫力を上げる」という言葉が怪しいものではなく、科学的にも正しいものと認識され、NHKも使用するようになりました。私がオックスフォード大学大学院に留学していた当時(1993年から1998年)、CTLA-4に関する研究も行っていました。そして帰国後には大学の私の研究室からマウスのPD-1経路をブロックする実験で論文も書きました。免疫チェックポイント阻害剤の夜明け前から臨床応用までの過程に関わってきた立場からは本当に嬉しい限りです。

放射線治療も進歩しています。多方向から放射線を照射して病巣に照射線を集中させ、周囲への放射線の被曝量を減らす定位放射線治療も行われています。また、病巣の形や位置、そしてリンパ節への照射など複雑な形の照射範囲を作ることができる強度変調放射線治療も導入されています。そして、放射線のひとつである陽子線や重粒子腺を用いた治療も行われています。手術不能例に利用されることが多いですが、手術可能例でも患者さんが手術を希望しないときは放射線治療が選択肢になります。また、手術後に追加的に放射線治療が行われることもあります。

手術、放射線治療、従来型抗がん剤、分子標的薬、そして免疫チェックポイント阻害剤の5本柱で治療する時代になりました。肺がん自体も、肺がんの遠隔転移も不治の病から、長生きできる可能性があるものになりました。

肺がんの再発を防止するには

CTスキャンなどでは肺がんが早期発見され、事なきを得た人は数多くいます。しかし、がんができるということはそういう体質なのです。今回は無事に大きながん(局所進行肺がん)になる前に、遠隔転移する前に、がんの処理が可能でした。ところが、がんができやすい体質なので、また他の肺にがんが生じる可能性が極めて高いのです。そして他の臓器に新しいがんができる可能性も高いのです。再びがんが肺にできないように、他の臓器にできないように、免疫力を上げる努力を行いましょう。手術や抗がん剤治療、放射線治療が終了した後に、がんの再発防止の生活指導などを行ってくれる病院や医師は極めて稀です。

肺がんの転移で長生きするには

局所進行肺がんでも、また転移例でも長生きする方が続々と登場しています。免疫力をアップさせて、共存する作戦が展開されているのです。大切なのは体力と気力と免疫力です。免疫力を上げる努力を行いましょう。

いろいろな治療を組み合わせましょう

手術が可能なら手術を行ってがんを肉眼的に取り切る努力をしましょう。しかし、手術ができないときは抗がん剤治療を考慮しましょう。そして、免疫力を上げる努力を積み重ねましょう。明らかな抗がんエビデンスがないことでも良さそうで、経済毒性(過度な費用負担)がないことは積み上げましょう。①散歩(適度な運動)、②日光浴、③バランスのよい食事(タンパク質を多く)、④適度な睡眠、⑤安心と希望(ストレスを減らす)などなどです。

明らかな抗がんエビデンスとは1000例規模のランダム化された大規模臨床試験です。ランダム化とはクジ引きのことで、1000例規模の大規模臨床試験を勝ち抜くと明らかな抗がんエビデンスがあるとされ、通常は保険収載されます。明らかな抗がんエビデンスがなくても経済毒性を含めた副作用がないものは加えましょう。
そして多成分系の薬剤である漢方薬や生薬が嫌いでなければ、生薬フアイアを是非とも治療に加えてください。

なんと生薬フアイアは明らかな抗がんエビデンスがあります。

生薬フアイアはなんと、1000例規模のランダム化された大規模臨床試験を勝ち抜いています。約1000例の肝臓がん手術後の患者さんをクジ引きでフアイアの内服群と内服しない群に分けて、生存率で内服群は非内服群を96週後に約14%も上まわりました。この結果は超一流英文誌「GUT」に掲載されました。
肝臓がんの結果ですが、肺がんにも生薬フアイアは有効だと推論が可能です。そして肺がんの大規模臨床試験も現在進行中です。実際に新見正則医院では多くの肺がんの患者さんが生薬フアイアを治療に加えて、再発防止を行っています。またステージ3やステージ4でも主治医が予想した予後よりも多くの患者さんが長生きしています。

どんな治療にも併用可能です。

フアイアは生薬ですから漢方薬と同じく多成分系の薬剤です。残念ながら、フアイア以外の生薬や漢方薬には明らかな抗がんエビデンスを有するものはありません。そして単一成分由来の西洋薬とは異なり、フアイアにはいろいろと不思議なことが起こります。フアイアはオプジーボなどの免疫チェックポイント阻害剤と同じように免疫力をアップさせますが、オプジーボなどとは異なり免疫が上がりすぎて起こる副作用を生じません。

その理由は多成分系の解析技術が未だに発展途上である現在、まだまだ解明されていません。ただただ、生薬フアイアを他の治療に加えると、または単独で使用しても、有効性を体感できることが多いという事実が多数存在します。そんな多成分系で、かつ明らかな抗がんエビデンスがあるフアイアを是非とも治療の選択肢に加えてください。

新見正則医院にご連絡ください。

フアイアは1000例規模のランダム化された大規模臨床試験を勝ち抜きましたが、保険収載されていません。少々経済毒性があります。しかし経済毒性以外は副作用はなく(まれに起こる下痢のみ)、またどの治療とも併用可能なため、機会損失(他の治療が行えない)もありません。

フアイアのお試し希望の方は以下を参考にして下さい。1ヶ月分30包が3万3000円(税込、送料無料)です。電話対応の場合は、初診料は不要です。

内部リンク(当サイト内でご参考になる記事)

まずフアイアを試したいときには
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執筆者略歴 新見正則

新見正則医院院長。1985年慶應義塾大学医学部卒業。98年移植免疫学にて英国オックスフォード大学医学博士取得 (Doctor of Philosophy)。外科医 x サイエンティスト x 漢方医としてレアな存在で活躍中。2020年まで帝京大学医学部博士課程指導教授 (外科学、移植免疫学、東洋医学)。2013年イグノーベル医学賞受賞 (脳と免疫)。現在は、世界初の抗がんエビデンスを獲得した生薬フアイアの啓蒙普及のために自由診療のクリニックでがん、難病・難症の治療を行っている。漢方JP主宰者。

新見正則の生き方論は以下の書籍も参考にしてください。
しあわせの見つけ方 予測不能な時代を生きる愛しき娘に贈る書簡32通(新興医学出版社)
新見正則オフィシャルサイトはこちら

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