フアイアを始めて調子が良くなると、「他の薬はどうすればいいですか?」と尋ねられることが多々あります。そんな時は、「その薬を出している先生に相談してください。」と答えます。当方から「その薬を止めてください」とは決して言いません。
しかし、「先生が自分で飲む場合はどうしますか?」と尋ねられると、僕が思っていることをお話します。フアイアは免疫力、いわゆる健康力をアップしているものなので、最後に止めるのがいいと思っています。むしろ死ぬまで続けて飲むのがベストと思っています。加齢に伴って免疫力が低下し、そしていろいろながんや、帯状疱疹、風邪、インフルエンザ、コロナ感染などで苦労する頻度が増すからです。
体質を改善することを西洋医学的には根本治療、漢方的には本治と呼びます。症状だけを楽にすることを西洋医学的には対症療法、漢方的には標治と呼びます。フアイアは基本的に根本治療で本治の薬剤です。ですから最後に止める、またはお迎えが来るまで飲むのです。
フアイアは幸い、他の西洋薬や漢方薬の効果の邪魔をすることもなく、また西洋薬や漢方薬に邪魔もされません。つまり、「今日からフアイアを始めますから、○○という薬剤は中止してください」とか、「○○という薬剤を飲まれているのなら、フアイアの効果が落ちますから倍量を飲んで下さい」とかの対応が不要ということです。
それぞれの先生は一般的にご自身の経験やいろいろな勉強を通じて最良と思う治療を提供しています。つまり、自分が施されたい治療を患者さんに提供しています。ですから、僕が個別の治療についてコメントできる立場にはないのです。「一般的に」と言い添えたのは、残念ながらごく少数ですが、中には自分は決して利用しない治療を、お金儲けのために患者さんに勧めている医師がいます。その境が残念ながら僕には解らないのです。標準治療に載っているもの、保険適用されている治療はもちろんOK,そして自由診療にはしっかりしたエビデンスを求めることにしています。
いろいろな自由診療がありますが、フアイアのように1000例規模のランダム化された大規模臨床試験を生存率をエンドポイントにして勝ち抜いたものは希です。
生薬フアイアの処方が現在9割以上電話診療で行われています。生薬や漢方薬は患者さんを診察してオーダーメイドで処方するのが建前ではないかとのご意見がありました。生薬フアイアは実は中国では30年前から抗がん新薬として認められており、また中国ではほとんどが西洋医学的治療の施設で利用されています。中国の漢方医(中医師)はほとんど利用していません。そして上記の2018年に超一流英文誌「Gut」に載った論文では、漢方診療をまったく行っていません。つまりフアイアは菌糸体の培養なので自然界のものである生薬に分類されるのですが、実は使用方法は西洋薬に近いのです。ですから、漢方診療を行わない電話診療でオーダーメイド処方が可能です。
●内部リンク(当サイト内でご参考になる記事)
まずフアイアを試したいときには
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執筆者略歴 新見正則
新見正則医院院長。1985年慶應義塾大学医学部卒業。98年移植免疫学にて英国オックスフォード大学医学博士取得 (Doctor of Philosophy)。外科医 x サイエンティスト x 漢方医としてレアな存在で活躍中。2020年まで帝京大学医学部博士課程指導教授 (外科学、移植免疫学、東洋医学)。2013年イグノーベル医学賞受賞 (脳と免疫)。現在は、世界初の抗がんエビデンスを獲得した生薬フアイアの啓蒙普及のために自由診療のクリニックでがん、難病・難症の治療を行っている。漢方JP主催者。
新見正則の生き方論は以下の書籍も参考にしてください。
しあわせの見つけ方 予測不能な時代を生きる愛しき娘に贈る書簡32通(新興医学出版社)
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