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AYA世代のがんなんですね。治療は進歩しました。
私が医師になった当時、約40年前は、AYA (Adolescent and Young Adult) 世代という言葉はありませんでした。小児がんとして勉強しました。
AYA世代はいろいろな定義がありますが、最近は15歳から39歳までを示すことが一般的です。AYA世代は親から自立し、そして高等教育、就職、結婚、出産などのライフイベントが続きます。その時期にがんを患うことはがん治療も含めて、いろいろな要素が加わってくるので、治療サイドも特別な配慮が必要なのです。
年間約2万人のAYA世代の人ががんを発症しています。全年齢で見ると毎年約100万人ががんと診断されていますから、約2%がAYA世代でがんが発見されたことになります。
僅か2%ですから、医療機関も医療者も経験不足になります。できる限り集約して経験や知恵を集積することが大切です。病院選びは少々慎重になってください。
人生は理不尽で不平等で不公平です。「なんで私ががんになったのだろう?」とか、「なんで僕がこんな目に遭うのだろう!」とか思うことは当然です。起こったことは変えようがありません。この不運を受け止めて、そして生き延びて、新しいステップに臨んで下さい。
これからいろいろなことが起こります。闘病中で入院中も、退院後の治療中に、そして寛解・完治してからもいろいろと面倒なことが起こります。闘病を頑張ってください。そして自分だけで抱え込まずに、ヘルプを頼んでください。お互いで支え合って生きることが正しいと思っています。
手術や麻酔技術が進歩し、放射線治療の機器の改良や新しい器械の導入が行われています。抗がん剤は殺細胞性抗がん剤だけであった時代から、その使用方法や併用方法が工夫されてきました。そして21世紀に入って分子標的薬が導入され、免疫チェックポイント阻害剤も臨床応用されています。いろいろな治療を組み合わせる集学的治療が可能になりました。
AYA世代のがんは多くの人が長生きできる可能性があるものになりました。
15歳から19歳(A世代)のがん
15歳から19歳をAYA世代の中でもA世代と呼ぶことがあります。この年代で発症することが多いがんは、小児期と同じように、白血病、リンパ腫、生殖細胞から発生する胚細胞腫瘍や性腺腫瘍、脳腫瘍、骨肉腫などです。この世代では年間約1000人ががんを発症しています。
この年齢は義務教育ではないので、小学校や中学校のような「院内学級」がありませんから、入院加療が重荷になります。そして患者数が少なくどのがんも希少がんに分類されますので、1000例規模のランダム化された大規模臨床試験を基に築かれるエビデンスに基づいたガイドライン(Evidence based Guideline)は存在せず、経験を有する専門家の意見を集約したガイドライン(Consensus Guideline)に頼ることになります。
20代(YA世代前半)のがん
20歳から39歳をYA世代と呼ぶことがあります。その前半である20代で発生頻度が高いがんは、胚細胞腫瘍や性腺腫瘍、甲状腺がん、次に白血病です。この世代で年間数千人ががんに罹患しています。
30代(YA世代後半)のがん
YA世代の後半である30代に多いがんは、成人のがんに近くなります。女性の乳がんと子宮頸がんでは2峰性のピークの最初を迎えます。そして大腸がんや胃がんなどの罹患率が増えます。この世代で年間約1万5000人ががんに罹患しています。
AYA世代のがんで予防や根治できるものもある
AYA世代(Adolescent and Young Adult、思春期から30歳代まで)の人に起こる婦人科がんで多数を占めるものは子宮頸がんです。子宮頸がんはヒトパピローマウイルス(HPVウイルス)感染で発症すると言われており、HPVワクチンが子宮頸がんの発症を抑えることが解っています。ワクチンに抵抗がない方にはHPVワクチンの接種は強くお勧めです。またオーストラリアやニュージーランドでは男子にもHPVワクチンを接種しており、子宮頸がんは激減し撲滅が可能と推測されています。
また、AYA世代に発症する卵巣胚細胞腫瘍は手術と化学療法で根治が可能です。
妊孕性(妊娠出産できること)の温存を
AYA世代の人ががんになった場合は、妊孕性に留意することが大切です。卵巣は卵子の貯蔵庫で、子宮は受精卵が育って胎児を育む場所です。子宮や卵巣が手術により摘出されたり、抗がん剤や放射線治療で障害を受けます。まず、妊孕性の維持のためには受精卵の凍結を行いましょう。パートナーが決まっていれば受精卵の凍結、パートナーが決まっていない時には未受精卵の凍結を行います。未受精卵の凍結は、以前は解凍後の成績が受精卵凍結に比べて悪かったのですが、いろいろな技術が進歩し、ほぼ遜色ないほど改善しました。子宮を摘出した場合には、第三者の子宮を借りて出産する方法も可能で、日本国外では行われていますが、現在本邦では施行されていません。
私が同級生の不妊治療のクリニックのお手伝いを数年間行った経験から、婦人科がんや不妊症の治療には相当詳しくなりました。
AYA世代のがんは今でも難治のものがある
AYA世代のがんにはいろいろな種類があります。寛解・完治が可能なものから共存作戦を選ばざるを得ないがんもあります。
いろいろな治療を組み合わせましょう
手術を慌てて決める必要はありません。十分に熟慮して決めて下さい。そして、免疫力を上げる努力を積み重ねましょう。発がん頻度や発がん時期に幅があるのは、免疫力が発がんを抑えている証拠です。
明らかな抗がんエビデンスがないことでも良さそうで、経済毒性(過度な費用負担)がないことは積み上げましょう。①散歩(適度な運動)、②日光浴、③バランスのよい食事(タンパク質を多く)、④適度な睡眠、⑤安心と希望(ストレスを減らす)などなどです。明らかな抗がんエビデンスとは1000例規模のランダム化された大規模臨床試験です。ランダム化とはクジ引きのことで、1000例規模の大規模臨床試験を勝ち抜くと明らかな抗がんエビデンスがあるとされ、通常は保険収載されます。明らかな抗がんエビデンスがなくても経済毒性を含めた副作用がないものは加えましょう。
そして多成分系の薬剤である漢方薬や生薬が嫌いでなければ、生薬フアイアを是非とも治療に加えてください。
なんと生薬フアイアは明らかな抗がんエビデンスがあります。
生薬フアイアはなんと、1000例規模のランダム化された大規模臨床試験を勝ち抜いています。約1000例の肝臓がん手術後の患者さんをクジ引きでフアイアの内服群と内服しない群に分けて、生存率で内服群は非内服群を96週後に約14%も上まわりました。この結果は超一流英文誌「GUT」に掲載されました。
肝臓がんの結果ですが、AYA世代のがんにも有効だと推論が可能です。そして実際に新見正則医院でも何人かのAYA世代のがん患者さんが生薬フアイアを治療に加えて健在です。
どんな治療にも併用可能です。
フアイアは生薬ですから漢方薬と同じく多成分系の薬剤です。残念ながら、フアイア以外の生薬や漢方薬には明らかな抗がんエビデンスを有するものはありません。そして単一成分由来の西洋薬とは異なり、フアイアにはいろいろと不思議なことが起こります。フアイアはオプジーボなどの免疫チェックポイント阻害剤と同じように免疫力をアップさせますが、オプジーボなどとは異なり免疫が上がりすぎて起こる副作用を生じません。その理由は多成分系の解析技術が未だに発展途上である現在、まだまだ解明されていません。ただただ、生薬フアイアを他の治療に加えると、または単独で使用しても、有効性を体感できることが多いという事実が多数存在します。そんな多成分系で、かつ明らかな抗がんエビデンスがあるフアイアを是非とも治療の選択肢に加えてください。
新見正則医院にご連絡ください。
フアイアは1000例規模のランダム化された大規模臨床試験を勝ち抜きましたが、保険収載されていません。少々経済毒性があります。しかし経済毒性以外の副作用はなく(まれに起こる下痢のみ)、またどの治療とも併用可能なため、機会損失(他の治療が行えない)もありません。
フアイアのお試し希望の方は以下を参考にして下さい。1ヶ月分30包が3万3000円(税込、送料無料)です。電話対応の場合は、初診料は不要です。
●内部リンク(当サイト内でご参考になる記事)
がんの例え話「雑草と土壌」
がんの例え話「雑草と土壌」2
がんの例え話「雑草と土壌」3
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生薬フアイア概説
まずフアイアを試したいときには
執筆者略歴 新見正則
新見正則医院院長。1985年慶應義塾大学医学部卒業。98年移植免疫学にて英国オックスフォード大学医学博士取得 (Doctor of Philosophy)。外科医 x サイエンティスト x 漢方医としてレアな存在で活躍中。2020年まで帝京大学医学部博士課程指導教授 (外科学、移植免疫学、東洋医学)。2013年イグノーベル医学賞受賞 (脳と免疫)。現在は、世界初の抗がんエビデンスを獲得した生薬フアイアの啓蒙普及のために自由診療のクリニックでがん、難病・難症の治療を行っている。漢方JP主宰者。
新見正則の生き方論は以下の書籍も参考にしてください。
しあわせの見つけ方 予測不能な時代を生きる愛しき娘に贈る書簡32通(新興医学出版社)
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