抗がん剤で必ず不妊になるわけではなく、影響の大きさは薬の種類と総量、治療を受ける年齢で大きく変わります。
この記事では、抗がん剤が卵巣と精巣に影響する仕組み、影響が大きい薬とその量の目安、治療後に月経や精子が戻るのかを、国立がん研究センターと日本癌治療学会の資料で確かめます。あわせて、放射線治療と手術の影響、乳がんでホルモン療法を一時中断して妊娠を試みた試験と、化学療法中に卵巣を守る薬の研究結果を紹介します。
この記事の内容
抗がん剤は、なぜ妊娠する力に影響するのですか?
盛んに分裂する細胞に効く薬が、卵巣で育ち始めた卵胞や、精巣で精子のもとになる細胞も傷つけるためです。
妊娠するための力を、妊孕性(にんようせい)と呼びます。女性では卵巣と子宮、男性では精巣が大きく関わります。
がん情報サービスによると、抗がん剤は女性では成長している卵胞に影響し、一時的に月経が止まります。残っていた未成熟な卵胞が育ってくると月経は戻りますが、未成熟な卵胞が少なかった場合は回復が難しくなります(がん情報サービス「妊孕性 女性患者とその関係者の方へ」2023年)。
男性では、精子のもとになる細胞が活発に分裂しているため薬の影響を受けやすく、無精子症になることがあります。精子をつくる働きは、治療が終わって数年たってから回復することもあるとされています(がん情報サービス「妊孕性 男性患者とその関係者の方へ」2023年)。
抗がん剤にはいくつもの系統があり、系統ごとに効き方と副作用が違います。薬の分類は抗がん剤治療とはで整理しています。
不妊になりやすい抗がん剤は、どれですか?
シクロホスファミドなどのアルキル化剤と、シスプラチンなどの白金製剤の影響が大きく、使う量が増えるほど影響は強くなります。
がん情報サービスは、アルキル化剤と白金製剤について、女性では卵子の数を極度に減らすため月経の回復が難しくなり、男性でも回復が難しくなると説明しています。どの薬でも、使用量が増えるほど卵巣や精巣へのダメージは大きくなり、卵子や精子のもとになる細胞がすべてなくなることがあります。一方で、卵巣にほとんど影響しない薬もあります(がん情報サービス 女性向け 2023年)。
日本癌治療学会の「小児・AYA世代がん患者等の妊孕性温存に関する診療ガイドライン」は、2024年12月改訂の第2版が最新版です(Minds ガイドラインライブラリ)。この版のリスク分類表は、治療の影響を「低・中・高」の3段階に分け、アルキル化剤はシクロホスファミドに換算した総投与量(CED)で区分します。
| 区分 | 女性(月経発来後) | 男性 |
| 低 | CED 4,000mg/㎡未満 | CED 4,000mg/㎡未満。約90%で精液所見が正常 |
| 中 | CED 4,000〜8,000mg/㎡ | CEDによる区分なし |
| 高 | CED 8,000mg/㎡超 | CED 4,000mg/㎡以上で精子の運動率が低下。8,000mg/㎡以上で無精子症が続く、または永続することがある |
出典:日本癌治療学会「小児・AYA世代がん患者等の妊孕性温存に関する診療ガイドライン」2024年12月改訂第2版 性腺毒性のリスク分類表(女性・男性、茨城県掲載資料)をもとに作成。女性は治療による早発卵巣不全、男性は治療による無精子症のリスクの分類
同じ表では、シスプラチンは総量600mg/㎡が区分の境目として載っています。乳がんのタモキシフェン、PARP阻害薬、免疫チェックポイント阻害薬などは、長く続けることで卵巣の働きが下がることが想定される薬として別に挙げられています(日本癌治療学会 2024年版 リスク分類表)。新しい分子標的薬は、妊孕性への影響について十分なデータがありません。
なお、2013年の米国臨床腫瘍学会(ASCO)の分類では、女性の高リスクを「治療後に70%を超える女性が無月経になる治療」、中間リスクを30〜70%、低リスクを30%未満と定義していました(ASCO 2013にもとづく女性のリスク分類(大阪府掲載資料))。2024年版の日本の表は、無月経の割合ではなく、早発卵巣不全のリスクとして区分しています。
年齢によって、影響の大きさは変わりますか?
変わります。女性は年齢とともに卵子が減るため、同じ治療でも年齢が高いほど影響が大きく出やすくなります。
がん情報サービスは、女性がもつ卵子は加齢とともに数が減り、質が下がると説明しています。同じ年齢でも卵巣の働きには個人差が大きく、薬の影響の大きさも人によって違います(がん情報サービス 女性向け 2023年)。
2024年版のリスク分類表でも、乳がんなどの治療は年齢で分けて載っています。AC療法4コースは40歳未満と40歳以上、CMF・CEF・CAF・TAC療法6コースは30歳未満・30〜39歳・40歳以上で区分されています。月経が始まる前の子どもでは、CEDの境目がより高く、8,000mg/㎡未満・8,000〜12,000mg/㎡・12,000mg/㎡超とされています(日本癌治療学会 2024年版)。
抗がん剤で止まった月経は、また戻りますか?
戻ることがありますが、戻る割合は薬と年齢で違います。月経が戻っても、妊娠する力が元どおりとは限りません。
米国で、Ⅰ〜Ⅲ期の乳がんと診断された20〜45歳の女性595人の月経を毎日記録した前向き研究があります(Petrek JA, et al. J Clin Oncol 2006)。年齢と化学療法の種類が、月経の有無と強く関係していました。
| 化学療法 | 終了1か月後に毎月の月経があった人 | その後の経過 |
| AC療法(ドキソルビシン+シクロホスファミド) | 約16% | 約9か月かけてゆっくり戻り、その後は横ばい。追跡期間中、毎月の月経があったのは半数近く |
| CMF療法(シクロホスファミド+メトトレキサート+フルオロウラシル) | 48% | 戻る時期がなく、研究の終わりには約18%まで減った |
出典:Petrek JA, et al. J Clin Oncol 2006;24(7):1045-1051(米国、1998〜2002年登録、追跡期間の中央値45か月)
同じ研究では、タモキシフェンを飲んでいた人は、化学療法の終了後12〜24か月の時点で月経のある人が15%少なくなっていました。
月経が戻らないまま続く状態は、早発卵巣不全(POI)と呼ばれます。欧州ヒト生殖学会(ESHRE)などの2024年の指針は、40歳未満で4か月以上の無月経または稀発月経があり、FSH(卵胞刺激ホルモン)が25IU/Lを超える場合を診断の目安としています(ESHRE ほか Hum Reprod Open 2024)。
月経が戻ったあとに残る問題
がん情報サービスは、月経が回復した場合でも妊孕性が下がり、不妊になる可能性があるとしています(2023年)。Petrekらの研究(2006年)が見たのは月経の出血の有無で、妊娠できたかどうかではありません。対象は米国で1998〜2002年に治療を受けた女性で、今の薬の組み合わせとは違うものも含まれます。
男性では、抗がん剤で精子はどうなりますか?
精子のもとになる細胞が傷つき、精子が減ったり無精子症になったりします。数年たって回復することもあります。
がん情報サービスによると、アルキル化剤と白金製剤では回復が難しくなり、量が増えるほど精巣へのダメージは大きくなります。精子のもとになる細胞がなくなってしまうこともあります(がん情報サービス 男性向け 2023年)。
2024年版のリスク分類表では、CEDが4,000mg/㎡未満なら約90%で精液所見が正常とされる一方、8,000mg/㎡以上では無精子症が続く、または永続することがあるとされています(日本癌治療学会 2024年版)。前立腺がんなどのホルモン療法の薬は、男性ホルモンを抑えるため、性欲の低下や精子の形成に影響します。
思春期以降の男性では、治療の前に精子を凍結しておく方法が確立しています。
放射線治療や手術でも、不妊になることはありますか?
あります。放射線は当てる場所と量、手術は取る臓器と傷つく神経によって、影響が違います。
- 骨盤・腹部への照射(女性):量が増えるほど卵巣が傷み、妊娠できなくなることがある。子宮にも影響し、のちの妊娠で流産・早産が起こりやすくなる
- 子宮頸部への照射:妊娠できなくなる
- 脳の視床下部・下垂体への照射:女性では排卵障害、男性では精子の形成に影響することがある
- 精巣への照射(男性):精子が少なくなる、または無精子症になる。数年後に回復することもあるが、量が多いと難しい
- 両側の卵巣、または子宮の摘出:妊娠できなくなる。片側の卵巣だけなら妊孕性は保たれる
- 膀胱・前立腺の摘出:勃起や射精に関わる神経が傷つき、射精できなくなる
出典はがん情報サービスの女性向け・男性向けのページ(いずれも2023年)です。照射の範囲と回数の決まり方は放射線治療とはで説明しています。
乳がんの化学療法中に、卵巣を守る方法はありますか?
卵巣の働きを一時的に止めるGnRHアゴニストという注射を併用する方法があり、早発卵巣不全を減らしたという解析があります。
閉経前の早期乳がんで、化学療法だけの群と、化学療法にGnRHアゴニストを併用した群をくじ引きで比べた5つの試験の、患者一人ひとりのデータをまとめたメタ解析があります。対象は873人です(Lambertini M, et al. J Clin Oncol 2018)。
| 評価項目 | 化学療法+GnRHアゴニスト | 化学療法のみ |
| 早発卵巣不全 | 14.1% | 30.9% |
| 治療後1年の無月経 | 36.8% | 40.4%(差なし) |
| 治療後2年の無月経 | 18.2% | 30.0% |
| 治療後に1回以上妊娠 | 10.3% | 5.5% |
出典:Lambertini M, et al. J Clin Oncol 2018;36(19):1981-1990
早発卵巣不全のオッズ比は0.38(95%信頼区間0.26〜0.57)でした。無病生存期間のハザード比は1.01(95%信頼区間0.72〜1.42)で、再発などが28%減る側から42%増える側までの幅があり、差は示されていません。
14.1%と30.9%の差を支える試験の範囲
この解析に個人データを出せたのは、条件を満たした試験の一部で、1,581人のうち873人でした。早発卵巣不全の定義と判定の時期は試験ごとに違い、治療後1年の無月経では差が出ていません。妊娠を望んでいたかどうかの情報は限られ、妊娠した57人のうち49人はエストロゲン受容体が陰性の人でした(Lambertini 2018)。ASCOの2025年の指針は、GnRHアゴニストを乳がんの女性に補助として提案してよいとする一方、確立した温存法の代わりにはしないとしています(Su HI, et al. J Clin Oncol 2025)。
治療を始める前に、主治医に何を確かめておけばよいですか?
使う薬と予定の量、年齢を踏まえたリスクの区分、妊孕性を残す相談をどこでできるかの3つが判断の材料になります。
ASCOの2025年の指針は、生殖への影響について診断の時点で評価と説明を行い、妊孕性を残すことに関心がある人や迷っている人は生殖医療の専門医に紹介するよう求めています(Su HI, et al. 2025)。確かめる内容は、たとえば次のようなものです。
- 予定している薬の名前と、総量または回数はどのくらいか
- その治療は、日本癌治療学会のリスク分類で低・中・高のどこに入るか
- 自分の年齢では、治療後に月経や精子が戻る見込みはどのくらいか
- 乳がんの化学療法なら、GnRHアゴニストを併用できるか
- ホルモン療法が続く予定の期間と、妊娠を考える時期の関係
- 妊孕性を残す相談ができる生殖医療の施設はどこか
治療の前に精子・卵子・受精卵・卵巣組織を凍結して残す方法を、妊孕性温存といいます。費用の一部を国と都道府県が助成する仕組みは、厚生労働省「小児・AYA世代のがん患者等の妊孕性温存療法研究促進事業」に案内があります。
がん情報サービスは、抗がん剤の治療中は避妊が必要で、薬によっては治療後も一定期間の避妊が勧められるとしています(2023年)。期間は薬ごとに違います。
乳がんのホルモン療法中に、妊娠を考えることはできますか?
ホルモン療法を一時中断して妊娠を試みた試験があり、約3年の時点では、乳がんの再発などは中断しなかった女性と同程度でした。
タモキシフェンは胎児に影響するおそれがあるため、服用中は妊娠を避け、ホルモン剤以外の方法で避妊することが案内されています(国立がん研究センター中央病院「ホルモン療法の手引き(タモキシフェン)」2015年)。ホルモン療法の期間と副作用はホルモン療法の副作用で扱っています。
POSITIVE試験は、ホルモン受容体陽性のⅠ〜Ⅲ期の乳がんで、術後のホルモン療法を18〜30か月続けた42歳以下の女性516人が、妊娠を目指してホルモン療法を一時中断した単群試験です(Partridge AH, et al. N Engl J Med 2023)。年齢の中央値は37歳で、93.4%がⅠ期かⅡ期でした。
妊娠の状況を追えた497人のうち、368人(74.0%)が1回以上妊娠し、317人(63.8%)が1回以上出産しました。生まれた子どもは365人です。乳がんの再発または反対側の乳がん(乳がんイベント)は、中断した群で3年時点8.9%(95%信頼区間6.3〜11.6)、同じ参加条件を満たし中断しなかった外部の対照群で9.2%(同7.6〜10.8)でした。
この試験は、中断する人としない人をくじ引きで分けた試験ではありません。比べた相手は別に集めた対照群で、参加したのは選ばれた女性です。著者らは、長期の安全性を確かめるにはさらに追跡が必要だとしています。
41か月
POSITIVE試験で乳がんイベントを追った期間の中央値です。
ホルモン療法を中断しても再発が増えなかったという結果は、この期間までのものです。
出典:Partridge AH, et al. N Engl J Med 2023;388(18):1645-1656(516人、1,638人年の時点)
監修
新見正則(にいみ まさのり)
新見正則医院院長。1985年慶應義塾大学医学部卒業。1998年、英国オックスフォード大学にて移植免疫学の医学博士(Doctor of Philosophy)取得。2020年まで帝京大学医学部博士課程指導教授(外科学、移植免疫学、東洋医学)。2013年イグノーベル医学賞受賞(脳と免疫)。外科医、免疫学者、漢方医として臨床と研究の両方に携わる。
日本外科学会 外科専門医・指導医/日本消化器外科学会 消化器外科指導医/日本東洋医学会 漢方専門医/アメリカ外科学会フェロー(FACS)
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よくある質問
Q抗がん剤で不妊になる確率はどれくらいですか?
薬の種類、総量、年齢で大きく違うため、一律の確率はありません。日本癌治療学会の2024年版のリスク分類は、アルキル化剤をシクロホスファミド換算の総量で低・中・高に分けています。2013年のASCOの分類では、高リスクは治療後に70%を超える女性が無月経になる治療と定義されていました。
Q抗がん剤治療のあと、いつから妊娠を考えられますか?
がん情報サービスは、治療中は避妊が必要で、薬によっては治療後も一定期間の避妊が勧められるとしています。期間は薬ごとに違うため、主治医に確認します。
Q抗がん剤で無精子症になったら、精子は戻りますか?
治療が終わって数年たってから精子をつくる働きが回復することがあります。ただし、アルキル化剤や白金製剤では回復が難しく、日本癌治療学会の2024年版の表では、シクロホスファミド換算で8,000mg/㎡以上の場合に無精子症が続く、または永続することがあるとされています。
Q抗がん剤のあと月経が戻れば、妊娠できますか?
月経が戻っても、妊娠する力が下がっていることがあります。がん情報サービスは、月経が回復した場合でも不妊になる可能性があるとしています。
Q乳がんの抗がん剤で卵巣を守る注射はありますか?
GnRHアゴニストを化学療法と併用する方法があります。5つの試験をまとめた解析では、早発卵巣不全が14.1%と30.9%でした。ASCOの2025年の指針は、乳がんの女性に補助として提案してよい一方、卵子などの凍結の代わりにはしないとしています。
参考文献
- 国立がん研究センター がん情報サービス「妊孕性 女性患者とその関係者の方へ」(2023年10月26日更新)
https://ganjoho.jp/public/support/fertility/fertility_03.html - 国立がん研究センター がん情報サービス「妊孕性 男性患者とその関係者の方へ」(2023年10月26日更新)
https://ganjoho.jp/public/support/fertility/fertility_02.html - 日本癌治療学会編「小児・AYA世代がん患者等の妊孕性温存に関する診療ガイドライン 2024年12月改訂 第2版」(Minds掲載情報)
https://minds.jcqhc.or.jp/summary/c00875/ - 日本癌治療学会 2024年版ガイドライン「化学療法及び放射線治療による性腺毒性のリスク分類表」(茨城県掲載資料)
https://www.pref.ibaraki.jp/hokenfukushi/yobo/sogo/yobo/cancergrop/documents/jsco2024.pdf - 化学療法および放射線治療による性腺毒性のリスク分類(女性)ASCO 2013(大阪府掲載資料)
https://www.pref.osaka.lg.jp/documents/4260/1-3-risk-woman_2.pdf - Petrek JA, et al. Incidence, time course, and determinants of menstrual bleeding after breast cancer treatment: a prospective study. J Clin Oncol. 2006;24(7):1045-1051.
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/16476708/ - ESHRE, ASRM, CREWHIRL and IMS Guideline Group on POI. Evidence-based guideline: premature ovarian insufficiency. Hum Reprod Open. 2024;2024(4):hoae065.
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/39660328/ - Lambertini M, et al. Gonadotropin-releasing hormone agonists during chemotherapy for preservation of ovarian function and fertility in premenopausal patients with early breast cancer: a systematic review and meta-analysis of individual patient-level data. J Clin Oncol. 2018;36(19):1981-1990.
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/29718793/ - Su HI, et al. Fertility Preservation in People With Cancer: ASCO Guideline Update. J Clin Oncol. 2025;43(12):1488-1515.
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/40106739/ - Partridge AH, et al. Interrupting endocrine therapy to attempt pregnancy after breast cancer. N Engl J Med. 2023;388(18):1645-1656.
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/37133584/ - 国立がん研究センター中央病院「ホルモン療法の手引き(タモキシフェン)」(2015年9月改訂)
https://www.ncc.go.jp/jp/ncch/division/pharmacy/pamph/Tam.pdf - 厚生労働省「小児・AYA世代のがん患者等の妊孕性温存療法研究促進事業」
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/gan/gan_byoin_00010.html





