新型コロナ感染症は5類に格下げされました。インフルエンザと同じく日常生活で高頻度に遭遇する感染症ですが、過度に恐れることもなく、逃げ回ることはできず、共存する病原体として理解されるようになりました。
致死率はゼロではありませんが、インフルエンザと同程度で、新型コロナ感染症の発症数が徐々に増加しているとの報告もありますが、幸い医療体制はまったく逼迫していません。多くの国民や医療機関が淡々と受け容れているというイメージです。マスクの着用率も徐々に低下していると思います。
新型コロナ感染症にかからない方法は感染者との接触を避けるという作戦から、日常化した新型コロナ感染症とは共存するしか方法はなく、感染しても発症しない対策をとることが肝要になっています。そのためにはいわゆる免疫力(健康力)をアップすることです。僕がお勧めしているのは、①散歩、②日光欲、③バランスの良い食事(炭水化物を減らしタンパク質を増やす)、④十分な睡眠、⑤ストレスを減らす(ストレスへのレジリエンスを鍛える)です。その5項目に加えて、健康にある程度のお金を惜しまない方にはフアイアの内服を勧めています。
感染しても発症しないという状況は実はベストなことで、最良のワクチンを打ったのと同じ効果になります。ですから、感染者と接する機会があればむしろラッキーと(敢えて)思って発症しない努力をしましょう。また、もしも発症しても重症にならないように、日頃から免疫力を鍛えておきましょう。
さて、新型コロナ感染は過度に恐れる必要はなくなりましたが、残念ながらコロナ感染症後遺症に苦しめられているひとは少なくありません。コロナ後遺症で日常生活に多大な支障をきたす症状は①倦怠感と②ブレインフォグです。倦怠感に対しては患者さんはいろいろな表現をされますが、「重力に逆らえないようなイメージですか?」と尋ねると、多くの方が「その通り」とお答えになります。またブレインフォグも患者さんはいろいろと自分の言葉で表現されますが、「頭のパフォーマンスが元に戻らないイメージですか?」と質問すると、大多数の人が「そうです」と答えます。
最良の治療方法は時間です。倦怠感もブレインフォグも時間経過でだんだんと軽快します。その速度には個人差があります。倦怠感やブレインフォグで死亡することは幸いありません。あまりの辛さに自死するという不幸な出来事を除けば命に別状はないのです。まず、そこをしっかりと理解しましょう。
そしてコロナ後遺症の治療方法はひとそれぞれでまだまだ試行錯誤の段階です。漢方薬は単独でも、西洋薬との併用でも効果的で、加味帰脾湯137という保険適用漢方薬をファーストチョイスとして勧めています。多くの方々にコロナ後遺症に対する漢方治療を知って頂きたく、「フローチャートコロナ後遺症漢方薬」(新興医学出版社)を昨年上梓しました。Amazonではベストセラーになりました。そこにコロナ後遺症のファーストチョイスは加味帰脾湯137であるとしっかりと記しています。
しかし、加味帰脾湯137を使用してもコロナ後遺症が長引くひとも少なからずいます。そんな患者さんは当院(新見正則医院)を受診されます。当院にはがん、難病・難症の患者さんが来られますが、コロナ後遺症で難儀しているかたは難病・難症に該当します。
当院は免疫力を上げる明らかなエビデンスがある生薬フアイアと漢方薬を調合してコロナ後遺症に対応しています。幸い、当院を受診した方はほぼ全員がコロナ後遺症から卒業、または順調に軽快傾向にあります。保険適用の加味帰脾湯137の使用でも満足できない患者さんは是非とも当院を受診してください。