症例(経過観察中):乳がん(ステージ2)/出産希望/ホルモン陽性/HER2陽性/30代/女性

当院では8割以上の患者さんが当院基準の成功例に入ります。
●当院の「成功例」の定義は以下です。
〇がんとの併存では、主治医が告げた予後の3倍以上生存する。
〇がんの再発防止では、再発しない。
〇難症では、1年後に通院不要になる。
●上記以外を「不成功例」とします。

〇余命予測 なし
〇経過  右乳房にしこりを自覚し、乳腺クリニックを受診し、針生検で乳がんと診断される。本人には強い挙児希望あり。ホルモン陽性、HER2陽性タイプで術前の化学療法(ネオアジュバンド治療)も勧められたが、全摘手術を希望した。そして術後に抗HER2薬を使用した。挙児希望があるため、その後の抗がん剤や抗ホルモン薬は一切希望せず、フアイア顆粒の内服のみで経過観察を行った。そして希望通りに妊娠した。再発兆候はなし。

〇結果  3年後の現在も元気。出産終了
〇投薬  フアイア顆粒1包+α x2/日
〇副作用 なし
〇薬代  6万6000円/月
〇診察料 初診1万3200円、再診6600円x5 他は電話診療(10分以内)にて無料
〇コメント
AYA世代(15歳から39歳)のがんでは妊孕性への配慮が大切です。今回は40歳が目の前の患者さんでしたので、卵子凍結などを行うよりも、有効性が高い治療を短時間で行い、その後に出産を計画する作戦でした。放射線治療を避けたく乳房全摘を希望しています。そして抗ホルモン薬の5年または10年に及ぶ投与はまったく希望しませんでした。抗ホルモン薬は閉経状態を人為的に作るものですから、妊娠の可能性がほぼなくなります。フアイアの投与で再発に気を配りながら、加療を行った症例です。
●内部リンク(当ブログで参考になる他の記事)

AYA世代のがんに漢方薬や生薬は?

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