吃音(どもり)の改善例&治療法は?効く漢方薬はあるの?

ぼくは子供の頃吃音でした。本当に辛い思いをしました。いろいろなことを試しましたが、結局は僕の吃音に効く方策には出会えませんでした。そこで、吃音を自分の個性だと受け容れて公言して生きていこうと決めたら、いつのまにか吃音は不思議と影を潜めました。

そんな僕の人生を娘に書簡形式で語った書籍を上梓しました。「しあわせの見つけ方 予測不能な時代を生きる愛しき娘に贈る書簡32通」(新興医学出版社)です。興味がある方は是非ともご一読ください。

吃音があった上に、僕には読語障害がありました。字を見て音読することができないのです。その時に吃音が表れます。暗唱はできます。旋律に載せて歌えば吃音はでません。いまでも不思議です。そんな不思議な自分の頭の構造を解明したく医師を目指したというと格好良いストーリーです。

実はそうではなく、読語障害でもなれる職種を探して医師に辿り着いたのです。法曹界にも興味がありましたが、調書や判決分は音読が必須と知り「ムリ」と思いました。学校の先生は論外。政治家の国会答弁も実は文章を音読していると解り「総理大臣もムリ」と悟りました。そこで、勝手に医師なら文章の音読はないだろうと思い込んで、医師を目指したのです。しかし、学会での発表などは音読をすることが多く、吃音を隠し通すのは限界と思って、素で生きようと腹を括ったら、吃音は影を潜めました。

そんな僕の生い立ちを知って、発達障害や吃音のお子さんを連れて両親が一緒に当院を受診するケースはすくなくありません。そんな時は十分な時間を取って僕の生き様を話して、そして素で生きることを、吃音を公言することを勧めています。

ただ、それだけでは申し訳ないので、僕なりに進化した漢方治療を行っています。それは生薬フアイアに漢方薬を加えるという作戦です。生薬フアイアは免疫を中庸に整える働きがあります。中庸とは下がっているものは上げて、上がりすぎているものは下げて、そして良い案配に整えることです。病気の多くは免疫力の低下で起こります。がんや感染症です。新見正則医院の約7割の患者さんはがんを患っています。残りが難病・難症で、その中に発達障害や吃音が入ります。またある病気は免疫の過剰亢進で発症します。

免疫力を確実にアップさせる方法に免疫チェックポイント阻害剤があります。この業績で2018年に本庶佑先生はノーベル医学生理学賞を受賞しました。この2018年を契機に「免疫力を上げる」という言葉をNHKも使用するようになりました。「免疫力を上げる」という怪しいと思われていたフレーズは実は正しい現象を表現していると解ったからです。本庶佑先生が開発した薬剤はオプジーボと命名されて、たくさんのがん患者さんに福音をもたらしました。がんに対する免疫力を明らかにアップさせるからです。しかし、免疫が上がりすぎて生じる疾患が副作用として希ながら生じることが解っています。

このオプジーボと同じような働きは生薬フアイアにもあります。こちらは肝臓がん手術後の患者さん1000人をくじ引きでフアイアを飲んだ群と飲まない群に分けて、フアイアを飲んだ群が明らかに生存率を延長しました。生薬フアイアは多成分系の薬剤で免疫力アップに有効ですが、なんと免疫が亢進している状態にも有効だったのです。免疫を中庸にするという理想的に作用を持っています。副作用も希に起こる下痢だけです。

こんな安全で理想的な生薬フアイアを難病・難症に使用しています。発達障害や吃音の治療にも使っています。病気の発症に免疫の異常が関わっていれば効果的というストーリーなのです。がん、難病・難病で困っている方は、是非とも新見正則医院を受診してください。

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