延命治療とは?人工呼吸・胃ろう・透析は始めたらやめられないのか

延命治療とは、病気を治すためではなく、命を保つために行う人工呼吸・胃ろう・透析・心肺蘇生などのことです。
始めたあとの中止も、国のガイドラインでは判断の対象に含まれています。

この記事では、延命治療に含まれる治療の種類、誰がどう決めるのか、始めた治療をやめられるのか、DNARの意味、家族で話し合っておくことを、厚生労働省のガイドラインと学会の文書から確認します。

延命治療とは、どんな治療のことですか?

病気を治すためではなく、命を保つために行う治療を指して使われる言葉です。学会の指針は、どこからが「延命」かを区切るのは難しいとしています。

厚生労働省の「人生の最終段階における医療・ケアの決定プロセスに関するガイドライン」(2018年3月改訂)は、「延命」という言葉を使っていません。対象を「医療・ケア行為」と呼び、その開始・不開始、内容の変更、中止をどう決めるかを定めています(厚生労働省「人生の最終段階における医療・ケアの決定プロセスに関するガイドライン」2018年)。

【最新の知見】2026年10月更新

2026年9月28日に、日本集中治療医学会・日本救急医学会・日本循環器学会・日本緩和医療学会の4学会が新しいガイドラインを公表しました。2014年の3学会のガイドラインを改訂したもので、こちらも「延命治療」という言葉をあえて使っていません。説明文は、その理由を次のように書いています(4学会「救急・集中治療における生命維持治療の終了/差し控えに関する4学会合同ガイドライン」説明文 2026年)。

「生命維持装置を装着した場合、根治を目指している治療においてどこからが単なる「延命」治療になるのか、はっきりと区切れないことが多く、定義をすることが困難です。」

代わりに使っているのが「生命維持治療」という言葉です。本編は、人工呼吸器や補助循環装置などの生命維持装置を挙げたうえで、昇圧薬、ペースメーカー、人工的な栄養・水分の補給、透析、輸血、点滴も「状況によって生命維持治療となり得る」としています(同 本編 2026年)。

日本老年医学会の「立場表明2025」も、人生の最終段階における医療行為は「治すための医療行為を除外するものではない」としています(日本老年医学会「高齢者の人生の最終段階における医療・ケアに関する立場表明2025」2025年6月27日)。同じ人工呼吸器や点滴が、治すための治療にも、命を保つための治療にもなります。

「人生の最終段階」は、いつのことですか?

厚生労働省のガイドラインの解説編は、がんの末期のように予後が数日から長くとも2〜3か月と予測できる場合、慢性の病気の急な悪化を繰り返す場合、老衰などで数か月から数年かけて亡くなる場合を例に挙げています。そのうえで、どの状態が人生の最終段階かは、本人の状態を踏まえた医療・ケアチームの判断によるとしています(同ガイドライン 解説編 2018年)。

予後の見通しがどう告げられ、その数字をどう読めばよいかは、余命宣告の時期と数字の意味の記事で説明しています。

延命治療には、どんな種類がありますか?

主なものは、点滴や管による栄養・水分の補給、人工呼吸器、心肺蘇生、人工透析です。

厚生労働省の意識調査(平成29年度)は、末期がんなどの状態を想定して、次の治療を望むかどうかを尋ねています。表の説明は、その設問の言葉です。

治療 調査の設問での説明
点滴 口から水を飲めなくなった場合の点滴
中心静脈栄養 口から十分な栄養をとれなくなった場合、首などから太い血管に栄養剤を点滴すること
経鼻栄養 口から十分な栄養をとれなくなった場合、鼻から管を入れて流動食を入れること
胃ろう(胃瘻) 口から十分な栄養をとれなくなった場合、手術で胃に穴を開けて直接管を取り付け、流動食を入れること
人工呼吸器 呼吸ができにくくなった場合、気管に管を入れて人工呼吸器につなげること(言葉を発声できなくなる場合もあり)
心肺蘇生 心臓や呼吸が止まった場合の蘇生処置(心臓マッサージ、心臓への電気ショック、人工呼吸などを行うこと)

出典:厚生労働省「人生の最終段階における医療に関する意識調査」平成29年度の設問。人工透析はこの設問に含まれていません。

胃ろうなどの栄養補給

胃ろうや鼻からの管(経鼻胃管)による経管栄養など、口以外から水分や栄養を入れる方法を、日本老年医学会は「人工的水分・栄養補給法」と呼んでいます。立場表明2025は、「胃ろうや経鼻胃管による経管栄養法を含む人工的水分・栄養補給法や、気管切開、人工呼吸器装着を含むあらゆる医療行為の適否の判断も、緩和ケアの視点から慎重に検討されるべき」としています。

人工透析

透析も、4学会のガイドラインが「状況によって生命維持治療となり得る」と挙げている治療のひとつです。日本透析医学会は2020年の提言で、「透析の見合わせ」という考え方を示しています(日本透析医学会「透析の開始と継続に関する意思決定プロセスについての提言」2020年)。

「透析見合わせは,透析を差し控える,または,透析の継続を中止するのではなく,透析を一時的に実施せずに,病状の変化によっては透析を開始する,または,再開する意味がある用語であり,現在は定着している。」

同じ提言は、透析の見合わせを申し出た人が、その後再開することもあるとしています。本人の意思は変わりうるものとして扱われています。

延命治療をするかどうかは、誰が決めるのですか?

本人の意思がもっとも大切にされます。本人が伝えられないときは、家族等が推し量る本人の意思、それもわからなければ本人にとっての最善を基準に、医療・ケアチームと話し合って決めます。

延命治療をするかどうかを決めるまでの流れの図。本人の意思を確認できれば本人と医療・ケアチームが話し合って決め、できなければ家族等が推定する本人の意思を尊重し、それもわからなければ本人にとって最善の方針をとる

この手順は、厚生労働省のガイドライン(2018年改訂)が定めているものです。本人の意思にもとづく決定を最も重要な原則とし、医療・ケアチームとの話し合いを繰り返すことを求めています。

本人が自分で伝えられるとき

医師などから適切な説明を受けたうえで、本人と医療・ケアチームが話し合い、合意したことを基本に方針を決めます。本人の意思は変わりうるので、話し合いは繰り返し行い、その内容をそのつど文書にまとめます(同ガイドライン)。

本人の意思がわからないとき、家族は何をするのですか?

家族等が本人の意思を推し量れるときは、その推定した意思を尊重します。推し量れないときは、家族等と十分に話し合い、本人にとって最善の方針をとります。家族等がいないときや、家族等が判断を医療・ケアチームに委ねるときも、本人にとって最善の方針をとることが基本です(同ガイドライン)。

ここでいう「家族等」について、解説編は「法的な意味での親族関係のみを意味せず、より広い範囲の人(親しい友人等)を含みます」としています。本人が自分の意思を推し量ってくれる人を、前もって決めておくことも重要だとしています。

家族が決めることを求められる場面でも、家族だけで決めるわけではありません。4学会のガイドライン(2026年)も、本人が判断できず、事前の話し合いの記録や価値観からも意思を推し量れないときは、医療チームと家族等が本人にとっての最善を話し合って決めるとしています。

意見が分かれたときは、どうなりますか?

方針を決めるのが難しいときや、本人・家族等と医療・ケアチームの合意が得られないとき、家族の中で意見がまとまらないときは、医療・ケアチーム以外の人も加えた話し合いの場を別に設け、助言を得るとされています(厚生労働省のガイドライン)。

一度始めた延命治療を、あとからやめることはできますか?

国のガイドラインと学会の文書は、中止を選択肢に含めています。ただし、本人の意思と医療・ケアチームの判断にもとづく手続きが前提です。

厚生労働省のガイドラインは、始めることと、始めないことと、やめることを、同じ手続きの中で扱っています。

「医療・ケア行為の開始・不開始、医療・ケア内容の変更、医療・ケア行為の中止等は、医療・ケアチームによって、医学的妥当性と適切性を基に慎重に判断すべきである。」

2026年の4学会のガイドラインは、題名のとおり、生命維持治療の「終了」と「差し控え」を正面から扱っています。対象は、病名にかかわらず、救急搬送された人や集中治療室に緊急入室した人など、急性期の病院で治療の方針を決めるすべての患者です。決め方は、医療チームによる臨床倫理の検討と、本人・家族等との共同の意思決定(シェアード・ディシジョン・メイキング)の2つを柱にしています。

同時に、守ることも書かれています。「適切な緩和ケアを提供できない状態で生命維持治療の終了/差し控えを行うべきではない」(4学会のガイドライン本編)。

それでも「始めたらやめにくい」と言われるのはなぜですか?

日本老年医学会の立場表明2025は、その理由を医療者の側に見ています。「臨床医のなかには一旦開始した治療法の終了を困難に感じる心理があり」、そのため差し控えで対応するケースが少なくないと書いています。そのうえで、差し控えによる対応は「本人の回復可能性を活かすことができず、医療倫理に反する」としています。

4学会のガイドラインも、改訂の主な点として同じことを挙げています。

「一度始めた治療でもやめることができることの重要性を強調し、やめられないから始めない、ということを回避できるようにすることを明確に記載しました。」

始めたらやめられないから、最初から始めない。2つの学会の文書は、この判断を避けるべきものとして名指ししています。

「期間を決めて試す」という方法

そのための方法として、どちらの文書も「time-limited trial(TLT)」を挙げています。4学会のガイドラインの言葉では「期限付きの特定の治療の試行」です。

医療チームと本人・家族等が、たとえば人工呼吸を7日間というように期間を決めて合意し、その間に本人の目指す状態に近づくかを見ます。期間内に届かないときや、本人にとって負担が大きすぎるときは、その治療の終了を検討します(4学会のガイドライン本編)。

日本老年医学会の立場表明2025も、TLTは「本人の望む効果が得られない場合や医学的な治療効果が認められない場合は、緩和ケアを尽くしつつ、その治療を終了すること」を前提にしているとしています。

「やめられる」は「すぐにやめられる」ではありません

中止が選択肢に入っていることと、望めばその場で中止されることは別です。どの文書も、医療チームが医学的な妥当性を検討し、本人や家族等と話し合って合意することを前提にしています。

日本には、生命維持治療の終了や差し控えを定めた法律がありません。4学会のガイドラインの説明文は、だからこそガイドラインが「soft law として機能することが求められます」とし、ガイドラインに沿わない形で行う場合は批判に耐えられない可能性があるとしています。また、ここで挙げた文書は、救急・集中治療(4学会)、高齢者(日本老年医学会)、透析(日本透析医学会)と、想定している場面がそれぞれ違います。

延命治療をやめることは、安楽死と同じですか?

違います。国のガイドラインは積極的安楽死を対象にしておらず、学会は生命維持治療の終了を安楽死とは区別しています。

「生命を短縮させる意図をもつ積極的安楽死は、本ガイドラインでは対象としない。」

厚生労働省のガイドライン(2018年改訂)のこの一文のとおり、ガイドラインが扱うのは、医療・ケアを始めるか、変えるか、やめるかの決め方です。

4学会のガイドラインの説明文は、生命維持治療の終了や差し控えは「生命の短縮を目的とするものではありません」とし、その結果亡くなったとしても、病気やけがの自然な経過を受け入れる判断であって、安楽死とは区別されるべきだとしています。治療をしないことを「消極的安楽死」と呼ぶと、積極的安楽死との違いが分かりにくくなり、現場が混乱するとして、この言葉を使わないことにしています。

日本老年医学会の立場表明2025も、本人の尊厳を損なったり苦痛を増やしたりする医療行為を差し控えること、一旦始めた医療行為を終了することは「安楽死でも自殺ほう助でもない」としています。海外では安楽死や医療者による自殺ほう助を合法化する国が増えつつあるとしたうえで、学会はそのどちらも支持しないとしています。

「DNAR」は、延命治療をすべて断るという意味ですか?

違います。DNARは、心臓や呼吸が止まったときに心肺蘇生を行わないという指示で、それ以外の治療には及びません。

DNARは「Do Not Attempt Resuscitation」の略です。日本集中治療医学会は2017年の勧告で、「DNAR指示は心停止時のみに有効である」とし、心肺蘇生を行わないこと以外の医療・看護は、集中治療室への入室を含めて別に話し合うべきだとしています(日本集中治療医学会「Do Not Attempt Resuscitation(DNAR)指示のあり方についての勧告」2017年)。

同じ勧告は、「DNAR指示と終末期医療は同義ではない」とも書いています。DNARの指示が出ていることだけを理由に、ほかの治療を自動的に差し控えたり中止したりしないよう求めています。胸骨圧迫は行うが気管挿管は行わない、といった部分的なDNAR指示は行うべきではないとしています。

日本老年医学会の立場表明2025も、DNARの指示を心肺蘇生以外にも当てはめようとする医療者が少なくないことを問題として挙げ、「DNAR はあくまで CPR の差し控えに関する指示である」としています。CPRは心肺蘇生のことです。

延命治療について、家族と何を話し合っておけばよいですか?

どんな医療・ケアを望むか、望まないか。自分で伝えられなくなったときに、意思を推し量ってほしい人は誰か。この2つを話し合い、書き残しておくことが勧められています。

こうした話し合いを、ACP(アドバンス・ケア・プランニング)と呼びます。厚生労働省は2018年11月30日に、ACPを「人生会議」という愛称で呼ぶことを決め、11月30日(いい看取り・看取られ)を「人生会議の日」としました(厚生労働省「ACP(アドバンス・ケア・プランニング)の愛称を「人生会議」に決定しました」2018年)。

厚生労働省のガイドライン(2018年改訂)から、話し合いで押さえることを並べると次のようになります。

  • どんな医療・ケアを受けたいか、受けたくないか
  • 自分で伝えられなくなったとき、意思を推し量ってほしい人は誰か
  • 話し合った内容を、文書に残すこと
  • 気持ちが変わったら、もう一度話し合うこと

延命治療については、「するか、しないか」の二択だけではありません。「期間を決めて試す」を選ぶなら、何のために始めるのか、どうなったら終えるのかを、始める前に医療チームと確かめておくことになります。4学会のガイドラインも、本人の意思を推し量る手がかりとして、事前の話し合いの記録を挙げています。

実際には、どのくらいの人が話し合っていますか?

厚生労働省が2022年11月から2023年1月に行った意識調査では、一般国民3,000人の回答が次のとおりでした(厚生労働省「人生の最終段階における医療・ケアに関する意識調査」令和4年度、2023年12月公表)。

設問 一般国民の回答(n=3,000)
人生会議(ACP)を知っているか よく知っている 5.9%/聞いたことはあるがよく知らない 21.5%/知らない 72.1%
人生の最終段階で受けたい・受けたくない医療・ケアについて、家族等や医療・介護従事者と話し合っているか 詳しく話し合っている 1.5%/一応話し合っている 28.4%/話し合ったことはない 68.6%
受けたい・受けたくない医療・ケアを記載した書面を、あらかじめ作成しておくことについて 賛成である 69.8%/反対である 1.3%/わからない 27.0%
自分の医療・ケアの方針を決めてほしい人を、あらかじめ決めておくことについて 賛成である 69.3%/反対である 2.8%/わからない 26.0%

いずれも無回答を除いて表示。出典:厚生労働省「人生の最終段階における医療・ケアに関する意識調査報告書」(令和4年度)問1・問4・問10・問12。

1.5%

人生の最終段階で受けたい・受けたくない医療・ケアについて、家族等や医療・介護従事者と「詳しく話し合っている」と答えた人の割合。
書面を作っておくことには69.8%が賛成していました。

厚生労働省「人生の最終段階における医療・ケアに関する意識調査」令和4年度(一般国民3,000人)

書き残すことには7割近くが賛成していても、詳しく話し合っている人は100人に1〜2人でした。

延命治療を始めないことも、始めてから終えることも、国と学会の指針の中にある選び方です。どちらの場合も、決める手がかりになるのは、本人が何を望んでいたかを周りが知っているかどうかです。

母を見送ったとき、僕は胃瘻も点滴も選びませんでした

死は誰にでも訪れます。1回しか経験できません。そして経験した方の意見を聞くこともできません。医師が患者さんの希望に沿って患者さんを手に掛けることを積極的安楽死と定義すれば、私はそれには反対です。私は患者さんの命を救うこと、命を永らえさせることを目標に医学を懸命に学んできました。そして実践してきました。

私は認知症で壊れていく母を看取りました。胃瘻も入れず、点滴もしませんでした。母はどんどんと痩せて、カラカラになって逝きました。チューブが1本もなく、褥瘡もなく、悪臭もなく、菩薩さんのような佇まいでした。亡くなった母の傍らで、当時10歳の一人娘と愛犬は一晩寄り添って寝ていました。何も治療せず送ったのです。私もそんな最期を願っています。

新見正則医院院長 新見正則

新見正則(にいみ まさのり)

新見正則医院院長。1985年慶應義塾大学医学部卒業。1998年、英国オックスフォード大学にて移植免疫学の医学博士(Doctor of Philosophy)取得。2020年まで帝京大学医学部博士課程指導教授(外科学、移植免疫学、東洋医学)。2013年イグノーベル医学賞受賞(脳と免疫)。外科医、免疫学者、漢方医として臨床と研究の両方に携わる。

日本外科学会 外科専門医・指導医/日本消化器外科学会 消化器外科指導医/日本東洋医学会 漢方専門医/アメリカ外科学会フェロー(FACS)

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延命治療をするかどうかは、本人が何を大切にしたいかを基本に決めます。では、がんの治療に本当に求めるものは何なのでしょうか。

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「ドリルを買う人が本当に欲しいのは穴」というたとえを使い、医師の立場から、抗がん剤に求めるべきは腫瘍の縮小や腫瘍マーカーの正常化ではなく、生活の質が保たれた長生きだと主張するブログです。抗がん剤の種類ごとの副作用にも触れています。

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よくある質問

延命治療をしないと、何も治療してもらえなくなりますか?

なりません。厚生労働省のガイドライン(2018年改訂)は、痛みや不快な症状を十分に和らげ、心や社会面の援助も含めた総合的な医療・ケアを行うことを求めています。4学会のガイドライン(2026年)は、適切な緩和ケアを提供できない状態で生命維持治療の終了や差し控えを行うべきではないとしています。

延命治療は途中でやめることができますか?

厚生労働省のガイドラインは、医療・ケア行為の中止を、開始・不開始や内容の変更と同じく、医療・ケアチームが医学的妥当性と適切性をもとに慎重に判断する対象としています。本人の意思を基本に、医療・ケアチームと話し合って決めます。

延命治療をするかどうかを家族が決めてもいいのですか?

本人の意思が確認できないとき、家族等が本人の意思を推し量れるなら、その意思が尊重されます。推し量れないときは、家族等と医療・ケアチームが十分に話し合い、本人にとって最善の方針をとります。家族だけで決めるのではありません。

DNARとは何ですか?

Do Not Attempt Resuscitationの略で、心臓や呼吸が止まったときに心肺蘇生を行わないという指示です。日本集中治療医学会の勧告(2017年)は、DNAR指示は心停止時のみに有効で、それ以外の治療は別に話し合うべきだとしています。

延命治療の費用は高額療養費制度の対象になりますか?

公的医療保険の診療として行われる医療であれば対象になります。医療機関や薬局の窓口で支払う1か月の医療費が上限額を超えた場合、超えた額が支給されます。上限額は年齢や所得によって決まっています。

参考文献

  1. 厚生労働省「人生の最終段階における医療・ケアの決定プロセスに関するガイドライン」(2018年3月改訂)
    https://www.mhlw.go.jp/file/04-Houdouhappyou-10802000-Iseikyoku-Shidouka/0000197701.pdf
  2. 厚生労働省「人生の最終段階における医療・ケアの決定プロセスに関するガイドライン 解説編」(2018年3月改訂)
    https://www.mhlw.go.jp/file/04-Houdouhappyou-10802000-Iseikyoku-Shidouka/0000197702.pdf
  3. 厚生労働省「ACP(アドバンス・ケア・プランニング)の愛称を「人生会議」に決定しました」(2018年11月30日)
    https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_03044.html
  4. 厚生労働省「人生の最終段階における医療・ケアに関する意識調査報告書」(令和4年度、2023年12月)
    https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/dl/saisyuiryo_a_r04.pdf
  5. 厚生労働省「人生の最終段階における医療に関する意識調査報告書」(平成29年度、2018年3月)
    https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/dl/saisyuiryo_a_h29.pdf
  6. 日本老年医学会「高齢者の人生の最終段階における医療・ケアに関する立場表明2025」(2025年6月27日)
    https://www.jpn-geriat-soc.or.jp/proposal/pdf/tachiba2025.pdf
  7. 日本集中治療医学会・日本救急医学会・日本循環器学会・日本緩和医療学会「救急・集中治療における生命維持治療の終了/差し控えに関する4学会合同ガイドライン」本編(2026年9月28日公表)
    https://www.jsicm.org/pdf/WWLSTGL/main.pdf
  8. 同 説明文(2026年9月28日公表)
    https://www.jaam.jp/WWLSTGL/explain.pdf
  9. 日本集中治療医学会「Do Not Attempt Resuscitation(DNAR)指示のあり方についての勧告」(日本集中治療医学会雑誌 2017;24:208-209)
    https://www.jsicm.org/pdf/DNAR20170105.pdf
  10. 日本透析医学会「透析の開始と継続に関する意思決定プロセスについての提言」(日本透析医学会雑誌 2020;53(4):173-217)
    https://www.jsdt.or.jp/tools/file/download.cgi/2398/透析の開始と継続に関する意思決定プロセスについての提言.pdf
  11. 厚生労働省「高額療養費制度を利用される皆さまへ」
    https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryouhoken/juuyou/kougakuiryou/index.html

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