内科(漢方)

不妊症の漢方治療

最近、当院への不妊症の漢方治療に関する問い合わせが増えています。僕の社会人人生は外科医で始まり、そしてオックスフォード大学に留学しサイエンティストになり、帰国後漢方の勉強を始めて漢方医になりました。

そこで最近は「外科医xサイエンティストx漢方医」というレアな存在で情報発信をしています。漢方を始めて四半世紀が経ち、その過程で徐々にいろいろな訴えを治せるようになりました。僕の実臨床がもの凄くステップアップしたのは、同級生の不妊治療のクリニックの応援を数年間に亘り毎週数日行ったからです。

その当時の活躍はYouTube
「さくらウイメンズクリニック広報室」
に400本近い動画がありますので、是非ご覧ください。

解決しない不妊は実は僕の得意分野なのです。そこには免疫の異常が関係しているケースが多いからです。妊娠するには精子と卵子が合体した受精卵が、子宮に着床する必要があります。精子と卵子が合体していますから、受精卵は母親と父親の遺伝子の双方を持っています。

一方で子宮は受精卵の母親の遺伝子のみです。ですから子宮から見ると、受精卵の父親の部分が「非自己」なのです。非自己を排除する仕組みが免疫システムです。免疫システムが「非自己」を排除するお陰で、異物である細菌やウイルス感染から身を守れるのです。また自分の細胞から発生するがんも、通常の自己には存在しないがん抗原を「非自己」と認識して排除されます。

妊娠はこの「非自己」を排除する仕組みをかいくぐる必要があるのです。免疫システムに探知されない仕組み(免疫寛容と称されます)が子宮には存在しています。かなりその仕組みは解明されていますが、未だに不妊症の一部にはこの未解決の免疫寛容に対する免疫異常が関与していると考えられています。

受精卵の「非自己」である父親の部分を認識できないようにすればいいので免疫抑制剤が効果的な場合もあります。しかし、全身の免疫を抑制すれば感染症やがんが発生します。都合良く父親に対する免疫システムだけを不応答にしたいのです。そんな芸当が漢方薬ではできることがあるのです。

漢方薬は生薬の足し算で多成分系の薬剤です。西洋薬は通常は単一成分です。単一成分では一方向的に働くものがほとんどですが、多成分系では正常な状態にベクトルが向くようになります。正常な状態は中庸とも称されます。亢進している部分はダウンさせ、低下している部分はアップさせるのです。そんな不思議なことが漢方薬を使っていると実臨床で体感できるのです。

不妊は昔から大問題でした。ですから西洋医学が発達する前には、漢方薬で精一杯対応したのです。不妊症に対する体外受精が治療として市民権を得るまでは、漢方で懐妊した人は多数います。そして不妊の漢方治療で名を馳せた病院やクリニックも複数ありました。ところが西洋医学が進歩し、不妊症の最終手段として体外受精が普及し、体外受精の安全性もほぼ保障されるようになって、漢方薬が登場する機会は減りました。

不妊症の漢方治療のひとつは、四君子湯などで体力を付けることです。六君子湯が飲めれば六君子湯が好まれますが、六君子湯の陳皮と半夏が胃に障るので、まず陳皮と半夏を含まない四君子湯がファーストチョイスなのです。

そして四君子湯や六君子湯を半年から1年飲んでもらって、気力体力を整えてから、不妊症そのものに有効と言われている当帰芍薬散や温経湯に変更する、または当帰芍薬散や温経湯を併用する作戦で懐妊した人が多数います。

上記の作戦は今でも有効ですから、漢方薬が保険適用である現在、漢方ファンの方は是非とも、西洋医学的治療と並行して漢方薬の内服を行ってください。

さて、当院にはがん、難病・難症の方が受診されます。不妊症では、体外受精も何度も試みて、そして保険適用漢方薬も併用して、でも出産に至らないケースです。

そんなときは、免疫の異常を中庸に整える作用があるフアイアの内服で対応しています。フアイアに漢方薬を加えることが多いですが、そんな免疫異常を含んだ体質の改善が懐妊につながります。

受精卵はご本人が母親の子宮の中にいるときに卵巣に用意されます。その後は、その卵巣内にある卵子をずっと保存しているのです。ですから年齢とほぼ同じ年数が卵子の年齢です。巧みに作られた卵子の保存装置である卵巣でも平均すると37年までが限界です。その後は卵子が急速に劣化していきます。これはザックリとしてお話しなので、30歳で卵子の劣化が始まる人もいれば、40歳を過ぎても劣化が少ない人もいます。

卵子に関して話を進めると、なるべく早く妊娠出産することが理に叶っています。一方で精子は睾丸という工場で日々生産されています。ですから製造工場は年齢とともに古くなりますが、精子はいつもピカピカの新品が供給されているのです。

不妊の御夫婦では、まず男女とも簡単な検査を受けましょう。男子は精子の検査、女子は採血と子宮や卵巣の超音波検査です。妊娠には、体外受精を行えば、極端な話をすれば、精子が1個、卵子が1個あれば実はOKなのです。

自然に妊娠をしようと思うときは、相当数の精子が、排卵された卵子に出会う必要があります。精子や卵子に異常があったり、卵子の通り道に問題があれば、いくら漢方薬を飲んでも懐妊しません。

体外受精が保険診療となった今日、体外受精を数回試みても、なぜか妊娠に至らないケースは是非、新見正則医院を受診してください。また、どうしても体外受精や人工受精をしたくないが、懐妊を望んでいる方も当院にご連絡ください。免疫異常による不妊であれば当院の治療を併用すると妊娠することが多いのです。

まずフアイアを試してみたい時には

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