乳腺腫瘍内科

Predict Breast Cancer

Predict Breast Cancer

イギリスの乳がんの予後予測サイト(Predict Breast Cancer)
https://breast.predict.nhs.uk/

は是非、利用してください。
自分が今後勧められる治療の御利益がわかります。日本よりも平均寿命が短いイギリスのデータに基づいていますので、日本人の場合はもうすこし予後が良くなります。

Change Languageで言語を選べますが、残念ながら現状では日本語はありません。変更せず英語でちょっと頑張りましょう。まず「Start Predict」を押します。
●DCIS or LCIS only? は 「No」を選びます。DCISは非浸潤性乳がんのことで、DCISは手術だけで追加治療はまったく不要です。
●Age at diagnosisは乳がんと診断された年齢です。数字を入力してください。
●Post Menopausal? は閉経後という意味なので、閉経していればYes、閉経がまだならNo、わからなければUnknownを選んでください。
●ER statusはエストロゲン受容体のことで、生検や手術標本から知ることができます。エストロゲン受容体陽性のがんならPositive、陰性ならNegativeを選んでください。
●HER2/ERRB2 statusは生検や手術標本から知ることができます。HER2が陽性ならPositive、陰性ならNegativeを選んでください。
●Ki-67 status Ki-67は生検や手術標本から知ることができます。Ki-67が10%より多ければPositive、10%以下ならNegativeを選んでください。わからないときはPositiveを選んでください。生存率がすこし悪く出ます。
●Invasive tumour size(mm) は腫瘍のサイズで最大径をミリメートルで入れてください。手術前に化学療法を行ったときは、化学療法施行前の大きさを入力してください。
●Tumour grade は手術によりわかります。主治医に聞いて1,2,3を入力してください。わからなければ、3を入力してください。3を入力すると予後が悪くなります。その後、2とか1を試してください。
●Detected by はなんで見つかったかで、検診ならScreening、自分で症状を自覚したならSymptoms、それ以外はUnknownを選びます。
●Positive nodesは手術でわかった転移があるリンパ節の数です。その数字を入力します。

そして今後行う、またすでに行っている治療を入力しましょう。左側になります。
●Hormone Therapyはホルモン薬(抗エストロゲン剤)の投与で、しないならNo、やるなら5年または10年を選んでください。
●Chemotherapyは従来型の抗がん剤で、やらないならNone、やるときは2nd genまたは3rd genを選びます。どちらかは主治医に聞いた方がいいでしょう。わからなければ、まず3rd genを選らんで、その後2nd genに変更して比べればOKです。
●Trastuzumabは抗HER2の生物学的製剤です。類似のものも含めて抗HER2の生物学的製剤を使用する時はYesを選びます。使用しないならNoです。
●Bisphosphonatesは骨粗鬆症の薬剤で、わかれば入力してください。わからなければNoで問題ありません。

次に右側です。
●Table, Curves, Chart, Texts, Iconsは結果をどのように表示するかを選ぶものです。
僕はCurvesとIconsが好きです。患者さんに「これぐらいのメリットがあるよ!」と抗がん剤のメリットを示したいときにはCurvesを使います。患者さんに「御利益は100人中たった○○人だよ」と抗がん剤が大して効かないと言いたいときはIconsです。

つまり、同じデータでも見せ方によって受けるイメージが異なるのです。自分でいろいろやってみてください。いろいろな治療のお話しも含めてPredict Breast Cancerを一緒に操作することをご希望のときは新見正則医院を受診してください。遠隔診療でも対応できますよ。

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